8/18(日)【2019やいた八方ヶ原ヒルクライム】臆病者の一撃
あい。
「栃木のラルプ・デゥエズ」こと八方ヶ原ヒルクライムレースいってきました。
もうめんどくさいんで、先に結果だけ言っておくと
男子Aの年代別表彰台には立てました。
\ヒューヒュー!おめでとー!╱
この結果が良かったか悪かったかはまあ本文を読んでください。
4週連続レースの4週目です。
正直疲れました。
ただ、このヒルクライム
参加自体は初なんですが、
7月の終わりに「たかはらやまトライスロン」「やいた八方ヶ原ヒルクライム」の2コースをまとめて下見&試走してきました。
チャリで。
(「チャリで来た」の画像略)
めちゃくちゃ遠かった...
前橋から片道180kmありました...
もちろん帰りは電車です^-^b
実はこの2つの大会(たかはらやまトライスロンと八方ヶ原ヒルクライム)のコースってめちゃくちゃ近いんですよね。1本隣りとかのレベルなんですよね
まあそんときはヒルクライム中にゲリラ豪雨にあって、山登りというより滝登りみたいな感じになっちゃって生きて帰れるか心配なレベルでした。
ただ今回は事前の天気予報も良さそうだし、久しぶりに心おきなく晴天ヒルクライム楽しめるな!!
と思った矢先、朝方にどひゃっと雨が降ったらしく、路面はびちょびちょでした。
今年なんか濡れてない大会がない気がする。。。
やいた八方ヶ原ヒルクライムに参加した理由は大きく2つ。
・先週までの2連続トライアスロン参加によって失っていた勝負勘を養う。
・集団走行を味わっておく。
こんな感じ。
昨年のリザルトからするに年代別表彰台は43分切れば大丈夫らしい。
ということで適当にタイム設定。
4.4km地点 『県民の森への分れ道』13分30秒
7.2km地点 『第一給水所』 24分00秒
9.5km地点 『八方ヶ原への分れ道』32分00秒※第二給水所
12.2km ゴール 43分00秒
では僕の大好きな実況風にレースを振り返っていきましょう!!
スタート前:集合場所
まさかの遅刻。
ポジションとクリート調整を会場にきていた『整え屋』さんにお願いして一回車に帰ったらこれだよ・・・
つーか、なんで受付会場から集合場所まで4.5kmも離れてるんだ・・・
ちなみに整え屋さんの話をすると、皆さんもパンフにチラシが入っていたので何となく知っている人も多いかもしれんが、有料でロードバイクのフィッティングを見てくれるというもの。
まずキョウシキかフクシキか聞かれたので
「日本語でおk」
と返したところ、胸式呼吸か腹式呼吸かのことらしい。
自分はフクシキらしく、自分の力が出るように調整してもらった・・・ハズ。
というのも、自分完成車を買ってから漢は黙ってぺダリングという気持ちを大事に、細かい調整なんて女々しいこと今までやってこなかったんだが、それでもポジション調整してもらう前に
「あ、もうこれ結構いいポジション出てるよ」
といわれ、リアルに「えw」って言いそうになってしまった。
アンタそんな簡単に絶好のポジションとか出るもんなのか
それでもハンドルとかサドルとか少し調整してもらったんだが。
ちなみにクリートに至っては
「左右で曲がってるね」って言われてしまいました。
テヘ♡
まあ薄々違和感は感じていたんだが。
そ、そうだ!違和感を感じていたから頼んだんだぞ!
別に興味本位とかじゃないからな!!
自分はポジションとかたぶん全然気にならないタイプなので、別にレース前だからとかは気にしなかった。皆さんにはこのロードバイクを楽しむという心の余裕を見習ってほしい。
そしてそんな心の余裕はあるが時間の余裕は全然ルーズな私のこと、
パレードランがスタートするギリギリに集合場所に到着。オープン参加のプロ選手の名前が呼ばれ、前に上がっていくところをタダ乗り。←えw
というか【受付会場←→集合場所←→レース開始地点】までがそれぞれに遠い。試走にきてなかったらマジ迷子になるところだった。
全員同時刻にスタートするんで、見た目通りゴールに一番早く到着した人が勝ちという見てる方にはわかりやすい方式なんだが、スタート位置に有利不利が出るので自分はそんなに好きではない。(cf.ネットタイム方式)
とりあえず先頭に陣取り、スタートの合図を待つ。
ん?w
先頭?w
ちょっと待てよw
あれwこれなんか嫌な予感するぞw
よーい、どん。
クリートキャッチ失敗。
あw
レースのはじめってみんなフル加速するんですけど完全に置いていかれました。
あ~あ。
レース直前に他人にクリート調整なんてお願いするから~
マリオカートでCPUが開幕スタートダッシュ決めるなか、自分だけエンストする光景を思い浮かべてもらうとわかりやすいと思います。
あれ...今日の目標、集団走行だったんだが...
とりあえず20人くらい抜かれた状態(20秒遅れくらい?w)でスタート。
ただ、はじめの1kmくらいの緩斜面は集団走行による空気抵抗減がばかにならないので無駄に力を使いつつ、前の方にポジションを上げる。
集団が切れそうと感じたら前の集団に追いつくの繰り返しで登りに差し掛かる前にとりあえず8番手くらいに。
このときかすかに見える先頭者が300mほど先だったので1位はこの時点であきらめました。ハイ。
このとき前に何人いるか数えて自分のおおよその順位を把握。
試走により2km過ぎで勾配が緩むのは知っていたのでここでしっかり加速し、次の登りで小集団から脱出。一人旅。
目標、集団走行とは。
だって先頭が集団にいるならわかるけど、どんどん先行っちゃうんだもん!
前に2人いるのがわかったんで追うしかなかったですしおすし。
しかし2番手が1番手のハイペースにつられてオーバーペース気味だったのは後ろから見てもわかったので、すぐに追い抜くのではなく、淡々と距離を詰め、抜くときは一気に。
そう、これは心を摘む闘いなのだよ。
やったーこれで2番だー
と喜んでいるのも束の間、
「ひだりとおりまぁ~す」
と後ろから声が。
なんだこの元気な声は!?
小学生カテゴリーじゃないんだぞ!!?
ここにきてこんなフレッシュな状態で上がってくるやつがいるのか!!?
と若干焦りながら思ったらオープン参加のブリッツェンの選手でした。
ただその後ろに新たな刺客が張りついているのを発見。
死角から刺客。
まあとりあえず後ろを追うしかない。
さっき抜いた2番手、この刺客、自分とで2位3位の枠を3人で争いするのが一番だるかった(4位って何ももらえないから争いがし烈になると思ったんだよね)が、2番手にいた人は相当ばやいのかとりあえずはついてこなそう。
自分も加速しなおし、とりあえず刺客の後ろにつき様子を伺うことに。
ブリッツェンの人がこちらの力量を察してくれてなのかちょうどキツ過ぎないいいペースで引くので、ペースがたれない。むしろ刺客の方はちょっときつめか。
後ろがきていないことも確認し、これで着順に絡む人はわかったので、レースはボトル無し派の私だが第一給水所では先行して水を受け取ることに。
水うめぇ~~~www
確か時間は上に書いた想定通りだった希ガス。
そして給水所過ぎてこのコース唯一のショート下り区間へ。
ここで御堂筋くんの名言
「くだりの差はそのまま登りの差になる」
を急に思い出し、後ろを引き剥がすためフル加速...
...したら下りのコーナー曲がり切れずにガードレール突っ込むかと思ったwww
とりあえずフルブレーキ
危ない危ない。
路面も濡れていてコンディションも悪かったといえる。
コーナーへの全身ツッコミはまだ私には無理だったようです、御堂筋さん・・・
とりあえず心拍が10くらい上がったと思うんで、深呼吸して落ち着くことに。
その後も特にペースを上げるでもなく、ペーサー(=ブリッチェン)につき過ぎず、離れすぎずを意識。
左手に広い駐車場がみえてきて、43分切りだとここを29分で通過しないといけないんだが、30秒ほど遅れていることを確認。
しかし、後ろを見ても他に誰もきてないし、1位の人は速すぎて背中すら見えないし、グロスタイムゆえ着順はこの刺客と争うのは明らかなため、「43分切れなくてもいっか」と特にペースアップはしなかった。
その方が疲れないしね!!
そのまま刺客にツキイチで八方ヶ原への分岐点兼第二給水所の分かれ道に到着。
おっとここで先行する刺客が右側から給水を試みる!
が、失敗!!!
しかしそれを見た左側のスタッフがすかさず給水を手渡ししようとする!!
が、失敗!!!
人は何か思い通りにいかないことがあると精神的にくるもの。
それも飲もうと思っていた水が飲めなかったなんて大ダメージである。
ニヤリ。。。
ここは加速や!!!
まずは相手の精神(こころ)を折る
ここからはラスト2700m。
これまでのような急坂はなくなり、5~6%の九十九折りになる。
ここからが本当の2位争いやでぇ~
しかしこちらの加速にも一応相手はしっかり対応してくる。
だがちょっと辛そうだ←余裕
このまま引きちぎってもいいんだが、一番イヤだったのは自分がペースアップしたところで、ブリッツェンの選手が「お、元気やな!ほなワイも二人の勝負盛り上げるために負けてる方応援して前引っ張ってやるで!!」と余計なこと(おいw)をされると、刺客側がブリッツェン選手を風除けにして脚温存からの最後スプリント刺されるまで見えたんで、何回かフェイクの加速しつつもブリッツェン選手が展開に絡まないように絡まないように適度に距離をとるようにしていた。
僕こう見えてしんちょう(とくこう↓とくぼう↑)なんですよね。
しかし、何回か後ろから接近して様子を伺ううちに相手の致命的な欠点を発見。
そう、何気なくバイクをみてみたら・・・
そのリアディレイラー・・・
勝った。
本当に正直にそう思った。
誤解しないでほしいのだが、アルテグラが悪いとかデュラエースなら良いとかそういう問題ではない。
実際にコンポはフルアルテグラでも自分より速い人を具体的に何人も知っている。結局はエンジン(=乗る人)だかんね!!
しかしこの極限状態でくれたこの【アルテグラ=デュラエースではない】という情報は私に大きな精神的余裕を与えたことに間違いない。
いったであろう、ロードバイクとは『心を摘む闘い』だと。
自分が「勝てないかも」と思ったり、相手に「勝てそうかも」と思われたらダメなのである。←メンタルが影響するスポーツといいたい。
自分はSHIMANO(日本製)ではなくSRAM(米国製)なので、デュラエースではないがそれと同等のグレードとされるSRAM RED e-Tap(電動変速)。
ラストスプリント勝負になっても勝算は高いのではないか。
本当はこの勝算も思い込みなんですが、正直なところ、この刺客の選手はパレードランの際、隣りになったときに高ケイデンス⇔低ケイデンスを繰り返してアップしていて、なんか元気な人いるな~と密かにチェックしていたんですよね。
ただそんときはどちらかというとスプリント得意そうな体形にみえたんで、それが頭をよぎり、途中まで最後スプリント嫌だな~って思ってたんですよね。
それがちょっとの情報で
さ、やってやるか!(腕回しブンブン!!)
となるとあとはこっちのもんということですね
心に余裕ができればあとは相手を観察して苦しいところで揺さぶりをかけるだけ。
〔彼を知り己を知れば百戦殆うからず〕
ですね(ドヤァ)
しかし、完全に安心しきったところで
ロードバイク界の禁忌:【自分より下位のグレードのコンポを見下す】
を破ってしまった罰なのか次の瞬間、
ガチャコン!!
と自分のバイクからものすごい音が。
その音が鳴り響いた瞬間、一瞬の静寂・・・
そののち前を走る刺客は踏み込んでフル加速。
それと対照的に脚を止め、失速する自分。
この音・・・
間違いない・・・
チ ェ ー ン が 落 ち た 音 だ
おそらく今朝方降った雨の影響で路面が滑りやすくなっており、バイクの後輪が滑った状態で無理な力がかかったままギアの変速をしてしまったことが原因だろう。
今まで脚と一体とさえ感じていたクランクから嘘のように力が抜ける・・・
観客A「・・・が自転車を降りた!」
観客B「何が起きたんだ!?」
観客C「チェーンだ!
チェーンが外れたんだ!」
観客女「ねえチェーンってレース中に外れるとどうなるの・・・?」
モブ解説「・・・どうしようもない。
パンクの場合はニュートラルカーから予備のホイールを受け取ることができるだろう。
でもチェーンは自分で直すしかない」
観客女「そんな・・・」
モブ解説「手慣れた選手ならものの数十秒でレースに復帰できるだろう。
けど、その数十秒が明暗を分ける場合もある。
些細な原因で起きる究極のアンラッキーだ」
観客A「チェーンはまった!」
観客B「あきらめるなー」
観客C「まだ間に合うぞー」
・・・間に合う?
いまのでロスした時間15秒か...20秒か...
残り1500mでその差がひっくりかえせるほどヒルクライムは甘くない!!
(↑↑↑ここまで俺の妄想↑↑↑)
あーヒルクライムってこんなにもドラマチックなのか~
やっぱり実際は待ってくれないもんなんだな~
まあ俺でもそうするだろうし。
あーあ、やっぱアルテグラ馬鹿にした罰なんだろうな~
けど3位はほぼ確定してるし、2位なんて別に獲れなくてもゆっくり・・・
ドックンッ!!!
・・・!!!
キュピィイイイン!!!!!
・・・
・・・!!!!!
「俺は生きなきゃいけないんだぁああ!!!」
と完全に「生きろ」モードに。
よく見ればチェーンは完全には落ちていない。
すぐに脚を止めたのが幸いとなったようだ。
バイクを降りることなく、惰性で進んでいるところを、ペダルからクランクを丁寧に引き戻し、フロントギアを入れ直しながら、再度ゆっくりクランクを回し、チェーンをギアの上に戻す。
頭は冷静に、心は熱く。
ちなみにここ(チェーン落ち~弱ペダ~コードギアスの一連の流れ)まで、2~3秒である。
これを走馬燈というのであろうか。死んでないけど。
アカギばりに伸ばし過ぎた・・・
ただあの集中力高まりまくってる状態のときにクランク(チェーン)を巻き戻すという冷静な判断ができたのは自分でも称賛に値すると思います、ハイ。
苦しい時、諦めてしまいそうな時、そこからもう一歩進める力というのはこういう極限状態で養えるのではないだろうか、うむ。
数秒ロスしたのみで、遅れを取り戻すべく加速し、すぐに後ろに張りつきなおす。
さあ追いついたよ。
やろうか、最後の勝負。
(心の中のつぶやき)
三つ巴のまま(ブリッツェン含む)、少しいくとレースは最終局面へ。
今までまわりを覆っていた草木がなくなり、視界がひらけ、空が晴れわたる。
八方ヶ原ヒルクライム名物(かどうか知らんが今俺が名付けた)、『天空の闘技場』ラスト700mである。
この時点で、やはりプロ選手というべきかブリッツェン選手が涼しい顔したまま少し先行。
刺客と私はお互いが風除けに入らないよう少し距離をおき、仕掛けのタイミングを待っている。
ラスト500m看板で加速する。
その思考の穴をつき、500m看板手前の600mで踏み込むっ!!!
踏み込むっ!
踏み込むっ!!
踏み込むっ!!!
「下ハンドルとかって持ったりしますか」
「あ〜スプリントのときとか下ハン持ちますね〜」
「じゃあ、スプリントのとき下ハン持った状態で力が出やすいポジションだしときますね〜」
フッ・・・『整え屋』・・・か。
クリートキャッチ失敗したときはどうしてやろうかと思ったが、なかなか良い仕事するな。
人馬一体ならぬ人輪一体となり、鬼加速。
後ろは振り返らない。
我、最強ヒルクライマー
ここで踏まんでどこで踏むぅ!!!!!
ただ相手も踏み込んでいるのは感じる。
もっと踏み込むべきか。
否。
私の感覚でいえば、
スプリントは『踏む』のではなく、『刺す』ものである。
体の幹を一直線にしてゴールに自分を叩き込むのだ。
もうこのままの勢いで先行してるブリッツェン選手さえも差し切ろうと最後の力を振り絞り、ゴール、ゴール、ゴォ〜ル!
しかしブリッツェンの選手と最後横並びになるも、差し切れず。
1秒差以内でのゴールには違いない。
よくロードレースはどっちが勝ったか周りはわからない場合でも、当の本人たちはすぐにわかるみたいなこと言われるけど、その通り今回はすぐにわかった。
2位。
ただブリッツェンの選手には負けた。
完全に出し切ったのでフラフラになりながらも、なんとか立ちゴケしないようにとっさにギアを1番軽く。
バイクをゴール地点に倒し、道路の縁石に倒れこむ。
あーヒルクライムやっぱ、しんど。
ただオレ生きてる!!!
なんか2位だけどちょっと嬉しかった。
1位のピナレラーの彼は1年前こてやんTTで負けたやつ...ゴホン...人だ。
ゴールタイムは自分より2分近くも早かったらしい。
単独走でここまでやるとは、まあ流石やな。
クリートキャッチ成功してたら、少しは着いていけたのかな、とか思いながらもそれはもう叶わない夢なので考えないことに。
しばらくして、降りる時間になり、閉会式会場へ。
リザルトも出ていた模様。
ただグロスタイムなのでゴール時点でわかっていたことではあるが。
自分は遅刻していて預け荷物ゼロだったので、とりあえずスマホetcを取りに4.5km離れた駐車場へ。
途中寄ったコンビニで飲んだザバス
がめっちゃうまかった〜
急いで戻り、表彰式へ。
男子Aの部!
第2位!!
セユ選手!!!
ん?
セ・・・ユ?
まあ聞き間違えだろうし、ここで波風立てるのも大人としてどうかと思・・・
2位のセユ選手には、副賞として!!!
(#^ω^)ピキピキ
よかろう、ならば戦争だ。
みんなも字は丁寧に書こうね☆(ゝω・)v
大人になってから苦労するよ!
とフリガナふった人と私だけがわかったであろう気まずい感じを乗り越え、
記念にパシャリ。
今回直前までトライアスロンとかやってたんでヒルクライム表彰台はきついかな?とか思ってたが、途中諦めない心-ブレイブ・ハート-もつかめたし、いろいろあったわりにはよく頑張ったんではなかろうか。
地道にいこう・・・!キラン!