8/14(土)彩湖道満トライアスロン【裏彩湖】
2021年8月14日土曜日
この日、日本列島には前線が停滞し、全国的な雨に見舞われていた。
夏には珍しい雨のトライアスロン大会。
ある者は、機材が雨ざらしになることを憂い、ある者は、路面状況の悪さに絶望し、
何となく気分が乗らない者が多いであろうこのコンディションの中、希望を見出す者がここに1人...
〝死なない〟
確かに雨のレースに不安要素はあるが、前回・前々回のような完走率30%を切る最高気温36℃の灼熱の中を自転車漕いだり走ったりするよりは100倍...いや1000倍良い。
〝とりあえず今日全力出しても死ぬことはなさそうだ〟
暑熱順化トレーニング(寝るとき死んでもエアコンつけないマン)が無駄になってしまったのはやや残念だが、これは好記録の予感がするぜ...
雨のせいかスタート前は尿意がヤバかったが
(ちなみに雨のトライアスロン初)
ウエットスーツ脱ぐの面倒くさいし、最悪、ぶちまければいいかと意を決し、グリーンウォーターへ飛び込んでのスタート!
嘘ですw
ちゃんとトイレ行きましたよw
直前に3回くらいw
ということで、スイム1.5km、バイク82km、ラン23.45km(なぜランだけこんなに中途半端...)、合計106.95kmの長いトライアスロンのはじまりはじまり...
(2年前もこんな書き始まりだった気がしてきたゾ...強烈なデジャヴが...)
⬛︎スイム(彩湖1.5km)
※今回は(もしかして前回以前もあった?)公式が写真を撮っていたらしく、そちらをバリバリ使っていこうと思います。
彩湖道満トライアスロンはスイムがフローティングでの一斉スタート
今回は写真で見てわかる通り近年稀にみる抜群の透明度ですね!!
自分なんてこんな透明な彩湖に感動して↑の写真だと一瞬泳ぎ始めるの躊躇してますからね!
(うわぁ...)
さあ!
この彩湖という東京都民の非常用飲料水の中を泳ぐという若干不謹慎な気がしますが、レースが始まってしまえば、あとは全力を尽くすのみ!
スタートを切ると選手は皆、底が浅いところを嫌って、川(正確には湖)の中ほどの深いところ泳いで進む傾向がある。
自分はと言うと、
あ、もしかして浅くて泳ぎにくいけど、岸に近いところを進んだ方が速いんじゃね?
となんとなく思い、水深50cm・膝下までしかない超底浅を単独で突き進む。
右呼吸しながら進むと、他の選手が川の真ん中ら辺を泳いでいるのが見えて、ものすごく遠く感じる。
みんな固まって進む中、独りぼっちで泳ぐ自分...
まるでスイミーのよう...
ひろいうみの どこかで ちいさな さかなの きょうだいたちが たのしく くらしていたー
そして、泳ぎながら感じたのだが
その集団から徐々に離されつつある気がする...
あれ?
これもしかして遅い?
泳ぎ終わった後に思ったのだが、彩湖は川下に向かって曲がっており、岸をなぞるように泳ぐより、斜めに直線で泳いだ方が圧倒的にロスが少ない。
スイム終了後、バイクトランジットへと向かう橋の上から彩湖の形を眺め、僕はそう感じました。←遅い
結局スイムは1.5kmを27分04秒で種目22位
今回全体の出走者が81人と例年の半分くらいだったので、何とも言えないが、スイム終わって後ろ振り返ったとき、明らかに人が少なかった感じがした。
前回(2019年)は水中に漂う藻をかき分けながら25分で泳げてたのでこれは練習不足なのでしょう。
⬛︎バイク(サイクリングロード82km)
泥と草ぼうぼうのトランジットを駆け抜け、河川敷を周回する特設コース(1周10.25km×8周)に入る。
今回の作戦はFTPの8割&心拍160厳守で。
というのも
1週間前に初めてエンデューロに参加したのだが(ブログ記事無しw)、そのときに100kmほど走った際、序盤300〜400wのモアパワーでハシャいでたら最後の30分が100wくらいしか出なかったので(えw)、その教訓を活かし、今日はFTPを超えないよう一定ペースを刻むことを徹底。
長い直前は姿勢を小さくを意識しつつ、230wくらいを目安に踏んでいた。
(坂はタイムの稼ぎどころだし、頑張ルンバ!)
このペースで1周10.25kmを17分で回れる。
もうちょっと踏めたような気がするが、他の人にも抜かれなかったので、ランに力を温存するためと割り切った
(自分はバイクはトルクをかけてスピードを出すので、飛ばすと筋肉がプルプルしてランへの影響が大きいよ☆ミ)
また途中、雨が降ったり止んだりして、180度Uターンのところなんかは滑りやすくなっていた。
うまくUターン出来ずに転びそうになっている人を見て、2周目くらいからUターンではクリートを外して慎重に回るようにした。
ただ自分はクリートキャッチが苦手で
これトライアスロンじゃなくてクリートキャッチ王選手権やん!(意味はよく分からない)
とか思いながら毎回Uターンの度に失速していた。
補給に関しては、40km過ぎくらいで背中に差しておいたウイダーゼリー1本飲み、50km過ぎでもう1本飲んで終わり。
10秒チャージ、2時間キープの精神
調べたら1999年のCMだった...
俺もいつの間にかおっさんや...
この距離ならこれでたぶん足りる。
つかボトルに粉飴を溶かしてそれ飲んでたし、雨で涼しければ時間も短くなるので、今回はたぶん補給とらなくてもいいくらいだった。
朝、うな牛の大盛りとピコペパン(ピーナッツコッペパン)食べたし!
あ、あとお菓子も200円まで、とか言うし!
そして、走ること、忘れもしない70km手前の7周回目...
バイクで大勢を抜き去り、完全に調子に乗っていた僕は
映画タイタニックのヒロインが船の先端で腕を広げているシーンを思い浮かべ、
『私飛んでるわジャック!』
とか心の中で叫びながら気持ちよく進んでいたところ、
後ろから不穏な影が
なんだコイツは...!!
トライアスロンバイク!!
いやしかし疾い!!
ゼッケンを確認すると『13』の数字が...
嫌な感じがするぜ...
このスピード...
こちら時速38kmに対して向こうはゆうに時速40kmを超えている...!!!
おそらくは此奴(無礼講)がバイクトップだろう...
いいだろう...
ここがバイク頂上決戦...
どちらが最速の走り屋か決めようじゃないか。
その後は一進一退。
...というかだいたい自分が後ろから見ていた。
(いや、ドラフティング距離はとってたよw
ドラフティング警察怖い><)
坂とかはバイク重量の差で自分が前に出ることもあったけど。
そして10分くらい経った後であろうか
周回のスタート地点に戻り、
『さあ最終周回だ。
ここからはリミッターを外す!
最強の走りを見せてや.......ん?』
キキキィィイイイ
ディスクブレーキ音?
ん?
停車?
いや、まさか・・・
もう8周したというのか(愕然)
この俺様が周回遅れだと!?
そんなことがありえるのか!!?
いやスイムの遅い自分より6分早く上がり、バイクを1周16分で回っていたとしたら、考えられないことではない...
が!
うぉおおおおおおおおお
俺は最後15分で回るぞぉおおおおお
16分後、最終周回をクリアー
バイクは82kmを2時間22分44秒で種目2位で終える。(平均時速が37km/hくらい)
しかし1位は自分より10分以上早い。。。
い、いやこれはランに力を温存する作戦だから...(震え)
草むらトランジットへとまた向かい、秒でシューズを履き替えすぐさまランスタート。
⬛︎ラン(彩湖畔23.45km)
ランに入る前、ガーミンウォッチを誤操作してしまい、3種目終了のテッテレ〜♪の音が鳴る。
再びランのみで測り直し。
(そのため上記写真だと開始地点がズレてる)
ただ、ここまで2時間50分の表示が最後に出たので、残り23kmを4:15/kmでいければ、総合4時間30分を切れそうだな、と何となく意識。
ランの入りは無理なく入ったつもりで4:00/kmほど。
昨年のアイアンマン・セントレアにてバイクパート中断後とはいえ20kmを4:00/kmちょいで走れていた気がするので、まあ今回もいけんだろという感じでスピードランへ。
ちなみにバイクが速い人は、バイクとランでスピード感覚が狂って、ランをどうしても速めのペースで入ってしまい、調子を崩すらしい。
ランは彩湖の周りの土手を5周(1周約5km)するのだが、
自分もその例に漏れず、
1周目こそ4:00/kmを切る素晴らしいラップを刻んだが、
2周目には4:10/km、3周目は4:15/km、4周目は4:20/kmと綺麗に失速していった。
また、途中、
2位だよ!
とか言われたり、その後、
2位と45秒差だよ!!追いつけるよ!
とか言われたりして、順位についてはちょっと混乱していたが、
まあ2位だろうが3位だろうが俺が前を追うことに変わりはない(キリッ
ここから落ちてくるヤツを拾っていくのみ(キリリッ!!!
とか、若干東京オリンピックの大迫傑に影響を受け、意識高い系で走っていた。
順位の把握については、自分はバイクが速いので、バイク終了時のトランジットのときにラックにかかっているバイクの数を数えて把握するようにしているのだが、今回はトランジット終了後に6台くらいあり、よく分からなかった...
というのも例年は真夏の灼熱地獄により、ラン周回する(ランまでたどり着く)人数がそもそも少ないのだが、今年はクーラーの効いたそよ風ランニング大会だったため、周回遅れの人含め、追い抜く人が多すぎてよく把握出来なかった。
そして、運命の最終周回。
今回はほぼエイドに寄らず、途中コーラを3回口に含んだ程度だったが、ラスト2.5kmの最終エイドであらためて自分の順位をきく。
総合2位。
マジか。
1位はたぶんバイクで16分差で周回遅れになった伝説の殺し屋・トレイン=ハートネットの人だから追いつくのは無理として、これはかなり好成績なのでは!?
と完全に勝利(2位)を確信していた。
(ちなみに後でわかったが、そのバイク速かった人はランで途中抜かしていたらしいので、正確にはもう1人速い人がいた)
《油断①》
1位との圧倒的な時間差を意識し、どうせ追いつけないとラストスパートが甘めに。
後ろを振り返っても、追ってくる人いなかったし。
《油断②》
後ろに追い上げてくるヤツが見えなかった。
そして、3周回目から正直、足裏がめちゃくちゃ痛かったのだが、最終周回ではかなり酷くなっていた。
(7月下旬の榛名湖トライアスロンでの裸足ランによる足裏の擦れが完治していなかった)
途中からフォームをわざとヒールストライク気味に無理やり変更し、スピードを犠牲に、しかし足裏の痛みが少なくなるよう快適性を重視してしまい、4:30/kmほどのぬるいランをかましてしまった。
《油断③》
足裏の痛みを言い訳に最後流してしまう。
レース中にも関わらず。
トップ選手はおそらく5体満足ではなくて、どこかしらに痛みを伴ってやってる人が多いと思う。
(自分は自分のことトップ選手とは思わないし、怪我したら休めとか思うけどね。今回完治したと思っていたら、痛み出したが正しいか。)
ただ現状に満足してしまったのは変わりない。
また最終周回に入る前に、ゴール横のタイムクロックを見て(手元では誤操作で総合時間わからなくなっていた)、
3時間47分3*秒と表示されており、
あと1周を42分くらい(4:15/kmほど)で回ってこれればキリよく4時間半切りだな!
とか思ってしまい、自分の中のペース設定基準が4:15/kmになってしまい、それ以上頑張ろうとしなくなるのも良くなかった感じはする。
まあただ後ろが来ていなければそれでいいんだけどね。。。
そしてレースに戻り、残り1.5km。
念のため長めの直線でもう一度振り返るが誰もいない。
(これは決まったろ!!)
(あとはウイニングランや!!!)
そう、それは
全ての油断がつながった瞬間だった...
・・・!!!
ゴールゲート200m手前地点
コイツ...
どこから現れ...
いや、それより
はや.....
否...
強...
一瞬で並ばれた!!
いやコイツ一気に追い抜く気かッ!!!
この106kmという長丁場のトライアスロンの最後の最後で!!
ヤバいと思い、抜かれた後
無意識に後ろに張り付く。
ぬおっ...!!!
速い...!!!!!
こ、
これは、
このスピードは、
足の裏の痛みとか関係なしに、
つ い て い く こ と が で き な い
おそらく自分はいま万全の状態で走れればフルマラソン3時間切り(サブ3)は堅いだろう。
それをゆうに超える圧倒的な走力
時計見る暇すらなかったが、おそらく最後3:30/kmほどだろうか
ここで粘らなければダメなのに
ここが1番の頑張りどころなのに
これ以上スピードがあがらない。
本当に残り少しなのに。
生物としての敗北感
(いや、ちょっと強いってレベルじゃねーぞ...)
自分を追い抜いた人がゴールゲートで嬉しそうにはしゃぐのを遠目に最後は力無くゴール。
(カメラマンさん構図バッチリやんw)
ランの記録
23.45kmを1時間39分36秒で種目5位
(平均だと4:15/kmペースくらい)
3種目通しての総合タイムが
4時間29分24秒!!
総合3位!!!
そして、2位との差...9秒。
自分にとってその9秒間は敗北の屈辱を味わうのには長すぎる時間であった。。。
(すぐ後ろとも24秒差だけど、僕前しか見ないタイプなんでスルーで...)
ただその後は
まあ総合3位でもじゅうぶんいっか!
と秒の切り替えで、記念撮影とかしていた。
そして、ゴール後、最後差し込まれた2位のキプチョゲの人と話をしてみると
フルマラソン2時間35分で走るとのこと。
ひぇ〜
そりゃ追いつけないわけですわぁ〜
ただトライアスロンって3種目あるわけだし、途中油断せず、自分がランもラストスパート出し切っていれば結果は違ったのかもしれんな...
まあ、あとラストスパートの練習自体も普段からしていなかったように思う。
月並みな言葉だけど、
練習でできてないことが本番で出来るわけないんだよな。
ただ
負けは負けだが、
これで、
この悔しさで現状に満足することなく、俺はいっそうマラソンに力を入れて練習するようになるだろう(仮)
そう思えばいい。
サブスリー程度で満足していてはダメだ。
(ちなまだ実際にサブスリーしたことはないです///)
大いなる収穫を得たと思おう。
俺はまだ高く飛べる。
いやまだよりもっと高く飛びたいと願う!!
俺は最後あのラストスパートを全力を出して競れるような選手になりたい!!!
おいおい
そこまでいったらそれこそ総合優勝しちまうぜ
(↑お前誰だ..)
トライアスロンは全くとんでもなく面白いスポーツだよ。
2018年の初参加が6時間30分で完走したもののランの種目制限時間切れ、続く2019年が5時間30分で総合16位(確か)、そして2020年のコロナ中止を挟んで、2021年の今年が4時間29分で総合3位。
天候などの諸条件が違うものの、
いやはや、だいぶ強くなったもんだな。
帰りの駐車料金(時間制)が例年は1000円かかっていたのが、今年は100円お釣りが出てきて、その100円硬貨を握りしめながら俺は自分の成長を感じていた。
トライアスロンを楽しむ心が俺をここまで強くしてくれたんだな、うん。
あと、これはレース前にスタート地点に行く途中で俺が人から聞いた話で確定的なことがわからなくて申し訳ないのだが、
この手作り感満載(失礼)の彩湖道満トライアスロンはもともと4月の宮古島トライアスロン、9月の佐渡トライアスロン(両方ともロングディスタンス)の大会前に、本番に向けて良い練習ができるようにしてくれたものなんだという。
(確かに4月も同じ場所・同じ運営でデュアスロンやってるからね)
4月のデュアスロンと今回の8月トライアスロンもちょうど宮古島・佐渡の本大会の3週間前に設定されているらしい。
だからこの大会毎年8月の第2土曜指定なのか〜
あと参加費用をトライアスロン界ではかなり安めにしてくれているのも何となく納得がいった。
今回コロナ禍で、おそらく色んな意見がある中で、トライアスリートのためにこのような場を作っていただき、最後には良い経験wもさせていただき、自分としては本当に感謝申し上げる。
2年前は灼熱の中を走らせやがって(お前が申し込んだんやろ...)とか勝手な事を思っていたが、今回は運営の温かさ...いや"熱さ"を感じる良い大会であった。
今年は雨で涼しい【裏彩湖】だったけど、彩湖道満トライアスロンって言ったら真夏の炎天下の中の【表彩湖】だよな!!
はい、
こんなに、ふざけた文章で申し訳ないが、自分は思いっきり楽しめたので、ありがとうございました。
来年はたぶん出ません。
(オイ)
たぶん暑過ぎでキツ過ぎるからです。
(素直)
あーしかし
このトライアスロンを終えて
俺たちの夏が終わった感がマジ半端ない。
あとは社会情勢を見据えながらシーズン残りをだらだらと過ごしていければと思います。
参加者の皆様、運営に携わった皆様
本当にッ
お疲れ様でした!!!