2022.9.4佐渡トライアスロン【夢の舞台へ駆け上がれ!】
いきなりですが、
ここで緊急俺的ニュース速報!
過日開催された佐渡トライアスロン・ロングディスタンス部門にて俺氏総合33位なのに棚ぼたぼたぼたで年代別1位の模様!!
5年前、トライアスロン始めた頃からいつかは出たいと思っていた国内最長のロングディスタンス大会(SWIM:4km,BIKE190km,RUN42.2km)である佐渡トライアスロン。
その夢の舞台でこのような結果が待っていようとは...
さあ!
それではさっそくロングディスタンス初参加ながら見事年代別1位を勝ち取ったそれはそれは素晴らしいレース展開を振り返っていこうではないか!
⬛︎SWIM 4.0km
(なんか公式のコースマップ若干形がおかしい?)
佐和田海水浴場から沖合に900m進み、200m横移動してまた900m帰ってくるコースを2周回で合計4km。
正直海で泳いだことないし(セントレアはあれ河だよね?)、ましてや4kmという距離も未知の領域だ。
ちなみに練習では長水路(50mプール)を3.8km泳いでみたら1時間12分ほどだった。
なぜ3.8kmかというと、俺は直前までスイム3.8kmだと思っていたのだ!
※だって今まで出たミドルはスイム1.9kmとかだったし、普通倍だと思うやん!3.8+190+42.2すると236.0で小数点以下ちょうどキリいいし!
そんな感じで(どんな感じ?)
1000人越える参加があったらしいAタイプ(236.2kmの長い方)が一斉に海に向かってダイブ。
あ〜
たぶん離岸流とかあるんだろうな〜
めんどくさいな〜
などと知ってる言葉を口に出してみたりしながら、自分もワンテンポ遅れて飛び込む。
まあ85分以上かかる人は最後尾スタートのプラカードもあったし。。。
そしてスイムが始まると1000人が横いっぱいに広がって一斉に泳ぎ始めるので、ワチャワチャ状態。
水中では決闘(デュエル)だらけだった
※『バトル』な!
なるべくバトルを避けながら外側中心にしばらく泳ぐとあまりスイムに乗り気でなかった最強ヒルクライマー氏に異変が...!!!
楽しい。
海泳ぐの楽しい。
最強ヒルクライマー氏の普段の練習メニューは近くの公営のプール(立地的に25mプールが中心)に行って、3レーンしかない狭い25mプールを行ったり来たりしながら、横で優雅に泳ぐおばあちゃ...高齢のマダムから
あら凄いわね〜
オバチャン速くてびっくりしちゃうわ〜
という、たわいの無い会話を嗜むのが日常の練習風景である。
そんな彼にとって
晴天の下、佐渡が島の大海原を参加者一丸となって泳ぐスイムは楽しかった。
楽しいものというのは案外時間が経つのが速く感じるもので1周はあっという間に終わった。
ロング初参加でもある佐渡トライアスロンに浮かれ過ぎてGarminWatchのスタートボタンを押すのが15分ほど遅れたが(←オイ)
時計から判断して(スタート6時)、37分くらいで1周を終えた計算。
一度陸に上がり、口の周りをナメナメしながら塩分を補給し、2周回目に。
2周回目となると、泳力が同じくらいの人が揃ってきてる感じがして、泳ぎやすく感じた。
自分は人が混んでるときは無理には抜かさず、後ろに甘んじる時間も多かったように感じる。
だって人抜くの疲れるし!
バシャバシャ波しぶきもあるので前の方もよく見えず、とりあえず前の人に着いていく。
一つの集団のように進む一体感は泳いでいて、まるで渡り鳥のように仲間意識を感じた。
佐渡だけに。
(意味はよく分からない)
スイムを終えると小学校によくある上から冷水が出るシャワー
をくぐり、トランジットへ。
バイクラックにはまだ多くの自転車がかかってるように感じ、
初めてのオープンウォータースイムにしてはそこそこなタイムで仕上がったと思った。
記録は1時間11分(37分、34分?)で、2周回目の方が速かったみたいw
今までスイムはバイクとランのアップくらいにしか思ってなくて(←オイ)、自分の中で種目から外していたけど、新しい自分に気がつけて良かった。
やっぱ海水浴って楽しいわ〜www
(観光気分)
⬛︎BIKE 190km
帽子とゴーグルを外し、ウエットスーツを脱ぎながら、自分のバイクラックへと走り、足をタオルで拭き、濡れて履きにくい靴下を装着し、ゼッケンベルトを装着し、補給食を背中に入れ、Garminのサイコンをつけ、バイクスタート地点へと自転車を転がしながら走る。
なんでトライアスロンってこんなやること多いんかね...
あ、GarminWatchの種目切り替え押すの忘れたw
美しさ60点ほどの華麗なバイク飛び乗りを決め、自転車を進めながら、シューズと日焼け対策のアームカバーを装着。
やはり令和の時代、男子も日焼け対策が必要なのである。(ちなみにこの日30℃予報)
我が愛車GIANT PROPELのエアロロードバイクにDHバーを装着した
ベルゼブモンブラストモードで佐渡が島1周ツアーのはじまりはじまり〜
やはり海を眺めながら佐渡の外周をぐるりと190km堪能できるコースをサイクリングするのは気持ちがいいものだ(エンジョイ勢)
10〜20kmくらいで(アバウト)、後ろから轟音鳴らすトライアスロンバイク勢が追いついてきて、格の違う平地での巡行能力を見せつけてくる。
190kmのレースペースがわからなすぎるのと島一周とはいえコースをよく知らないので、ペースメーカーとして勝手に利用。
パワーメーター接続するの忘れてたので、走りながらコネクションしたところ230wくらい出ていたかな?
(自分のFTPはいま250〜270くらい?よく知らん!)
正直、前のペースが速すぎてこのペース190kmもたないだろwとか思いつつ
本場ロングトライアスリートの実力を押し測るためにバイクだけは頑張ろうと決めていたのでなんとか食らいつく。
一つ分かったことは軽量エアロロードな自分と比べて、トライアスロンバイクは登りが遅い気がしたので、佐渡一周線にところどころ現れるアップダウンを利用して誤魔化せた気がした。
いやそれでも重装備のトライアスロンバイクであそこまで登れるのは凄いと思うけど。
ただ、、、
やはりこちらは本職ヒルクライマー
登りの速度が違うのだよ...!!!
途中ドラフティング警察に2回ほど職質で注意を受けたので(すいません。本当に悪気はないんです。すいません)、距離とったり、走行ラインずらして追い越したりしながら、やりくりする。
いやでもね!
マイカー規制されてるとはいえ島の外周線、通行止めはしてないので、車の往来もあり、外に膨らむこともしづらく、自分以外のバイクもどうしても縦一列になることも場面は多かったように感じる。
(ただそれでも指摘されるということは自分の走り方が良くないんだろな。。。反省、反省っと!)
外周線の沿道で元気いっぱい声援をくれる地元住民に投げキッスで応えつつ、軽快に進む。
そうだ、
これだけは書こうと思ってたんだけど、佐渡の島民からの応援ホント凄いよね。
島をあげての歓迎感がものすごかった。
〇〇選手(自分の実名)頑張れ!って言ってくれる場面もあり正直驚いたし、テンションも上がる。
(たぶんあれヘルメットのゼッケンを見て、手元のパンフレットと照らし合わせてくれてるんだな。双眼鏡持ってる人もいたしw)
ドラフティングで注意されたことはあんまり気にならなかったけど(←オイ)、
その分、コースに不可抗力で落ちてしまっただろう補給食やそのゴミを見ると少し心苦しくなる。
レース終わった次の日ゴミ見つけたら拾おう...
(いや唐突な良い人アピではなくてw本当にそう思えるような良い大会だった)
場面はレースに戻り、最初のエイドステーションへ。
ボランティアスタッフの人たちがボトルに入った飲み物を手渡しで渡してくれる。
前を行く手慣れたトライアスリートたちが次々と受け取っていく。
今度は自分の番。
走りながらのボトル受け取りは経験が無いので、
大変だよぉ今泉くん!!
僕ボトル受け渡しの練習してないよぉ
大丈夫だ、坂道
慣れてる3年の先輩たちがやってくれる。
お前は走りに集中しろ
などと脳内やりとりをしながら、
ボランティアとハイタッチをする勢いでボトルを
バチーン!!!
と受け取る。
※当たり前だけど受け取る時は充分減速しよう!自分はスピード緩めたと思ったけど最初結構衝撃がきて申し訳なかった。
飲み物は水、アクエリアス、コーラとあって、自分はコーラをチョイス。
グビリグビリ...
うめぇwww
キンキンに冷えてやがる(氷入ってたw)
この炎天下のバイクにこれは反則級だ
などと舌鼓を打つつつ、ふと我にかえる。
あれ?
ちょっと待てよ?
周りに影響されてボトル受け取ったはいいけど、俺のバイク、既にボトルケージにMAXボトル2本入ってるぞ...??
しかも、初めてのエイドだから補給受け取り通過後にボトルキャッチャー(空のボトル集めるネット)置いてないぞ..??
詰んだ...
ボトル...
めっちゃ邪魔だ...
トライスーツの小さい背面ポケットには入らないし、DHバーのツノとツノの間に横に置こうにもガタガタ震えてたぶんそのうち落としそう。
そのとき俺は初めて理解した。
トライアスロンってサドルの後ろに2本くらいセットできるボトルゲージつける人多いけど、このためだったのか...
(実際空のボトルゲージだけ付けておいて、そこにもらったボトルをしまう人多かった気がする)
試行錯誤のうえ、ゼッケンベルトの後ろ側に挟みこみ、いい感じに固定することに成功。
皆さんはボトル受け取る前にケージの空きは確認しようね☆ミ
そんなひとりコントをこなしていると、コースはいよいよ島の北側を回る大佐渡の登りの難所、通称"Z坂"へ。
これまであんなにブイブイ飛ばしていたトライアスロンバイクがヒィヒィ言いながら坂を登る。
自分はヒルクライマーの血が4分の1混ざったクォーター気味のオールラウンダー(もうわけわからんな!)なので、ここで10台↑ほどいたバイクを抜き去り、先頭へ。
#軽さは速さだ
次の大野亀、二つ亀ら辺の登りと合わせると先頭は3名ほどに減り、バラけた感じに。
後ろから見ていて、くだりの九十九折りの取り回しがトライアスロンバイクには大変そうに感じたので、小回りを活かしてついに単独先行。
遮ることのない海風が半端なく気持ちいいゼ。。。
※当たり前ですが先頭ではないです。本当のトップはたぶん20分近く先行してますw
そしてなんやかんやあって当たり前のように追いつかれ、生粋のトライアスロンバイク2台に登りで先行され(←えw)、これについていけず。
いや〜
トライアスリートってスゲーわ〜(感心)
ただあれだけ後ろにいっぱいいたはずのバイクも少なくなり、自分とあと1人が抜きつ抜かれつ前を追う感じに。
その後ナチュラルにその人にも半分の95km地点のエイドで置いていかれ、いつの間にか後ろにいたロードバイクの丸ハンにTTバーつけた人にも抜かされ、ひとり旅状態。
島の南側の小佐渡を回る残り100kmは前にも追いつかず後ろにも抜かれず、本当に単独走行状態が続いた。
...正確には途中でBタイプと合流するので、バイクの人はいっぱいいたけど、割と後半?の人と一緒になるので、抜く一方だったかな。
1人になったときこそ現代科学の粋パワーメーターの出番と思ったが、校正せず途中から接続したのが悪かったのか、
気づいたら常時600w超を記録していた。
これにはクリストファー・フルームも苦笑い。
ちなみに日の当たる登りを全力で踏むと1300wくらい出て、これはこれで楽しかった。
逆に気温が低いトンネル内はどれだけ漕いでも80wしか出なかったけど笑
オマケ程度にGarminWatchの心拍計も反応していないことにここで気づいたが、
まあ自分は普段からパワーメーターとか心拍計とかあんまり見ないし、機械の数字より己の感覚を研ぎ澄まし本当の自分と向き合って進む方が好きなので(なんかカッコいい!)、特段気にせず遅すぎず速すぎずマイペースで。
一人旅は順調かと思いきや、意外とそうでもなく、途中120kmのなんでもない登りで足攣り。
すぐに回復したが、これはいかんと思い、塩ジェル(塩餅だったかな?)を摂取。
以降綺麗に30km毎に足攣ってたw
その度に塩分系で誤魔化してたが、
攣るものは攣る。
やはり暑くて水分の補給量が増えたからかな?
気温が高いと補給もしにくいしね。。
補給食は自分は涼しいトンネルの中とかでモグモグ食べてました。
そして、エイドでは相変わらずコーラジャンキーと成り果てておりました。
190kmほぼコーラしか飲まなかったw
ちなみに一回コーラを受け取り損ねてアクエリアスになったときは禁断症状出るかと思いました、ハイ。
コーラが切れた
コーラがもうない
早くコーラを(ry
そして、コースは終盤の小木港を過ぎ、島内部の山合いをフィニッシュ地点の佐和田へと帰る登りコースへ。
170km走ってきての勾配10%超えは胸にくるものがありましたよ、ええ。
クッ...
パワーも500wを下回ってきやがったぜ...
ゴリゴリに踏んで登るスタイルの自分は、普段は少なくともギア2枚は残して登るのだが屈辱のインナーローギアへ。
その後、地元民の「ここで登り終わり」という登り終息宣言を無事いただき、残りおよそ15km。
スイムでふやけた足のせいか、シューズがとても窮屈に感じ、あまつさえ痛みまで出てきたので、残りくだりと平坦メインということもあり、ここで靴を脱ぎ(えw)、シューズを踏みつけるスタイルで進むことに。
痛みから解き放たれたこと自体は良かったが、力が充分に伝わらないのか平均速度はガタ落ちし、残り10kmで2人くらいに抜かされた。
バイク最終盤で19番目と聞いていたので、それが正しければ21位でバイクを終えたことになる。
記録は前後のトランジット含めてたぶん6時間5分くらい。
バイクの反省点を挙げておくとすれば
・DHバーいらない
→TTポジションでの練習をしてないので腰が痛かったのでほぼ下ハン握ってた。ただの重りw
・補給計画
→用意した補給食半分も食えなかった。暑い中チョコは食えないなど。ただコーラで代用できた感はあるのでこれでヨシ!
くらいで、あとはこれぞ佐渡トライアスロン!という本当に楽しい島一周観光ライドでした!
(観光気分※なお2回目)
⬛︎Run 42.2km
ここまででだいたい
スイム1時間11分、バイク6時間5分。
ここまでかなり順調。
事前に思い描いていたペースである。
いやそれ以上か。
これで最後のランを3時間30分ほどでまとめられれば、夢の10時間台(11時間切り)がみえてくる。
このほぼサブスリーランナーの自分(ベスト3時間0分8秒)からすればサブ3.5ペースなどお茶の子さいさいなハズである。
佐渡トライアスロンで11時間が切れれば、総合でもかなりの上位の方、自分の属する30-34歳クラスではまず年代別1位は間違いないだろう。
(トライアスロン界隈では総合上位は年代別の表彰対象外になるので)
バイク→ランのトランジットでとりあえずトイレに寄り(トイレには寄る)、ランの準備へ。
いつも3種目のランでは足裏が擦り剥けて悶絶しながら走っているので、今回はあらかじめ絆創膏を貼ったうえで、かつ走り始めの前に靴下を変え、足裏にワセリンをぶっかけてる。
さあ!
これで11時間切りの準備は整った!
軽快にランをスタートし、時計を見ると
4:45/kmのペース表示が。
ふぅ〜
あぶないあぶない
フルマラソン3時間30分なら4:58/kmほどのペースで充分なはずだ。
やはりバイク飛ばした感覚でランに入るとどうしても突っ込み気味になっちゃうな!
などとレースが終わりもしないに勝者の余裕をかましていたところ、
2kmも走らないうちに異変に気づく。
この5:00/kmペースがキツすぎる...!!!
遮蔽物のない海岸線3.5kmを6往復(6周回)するこのコース設定。
9月初めとはいえ、気温は約30度。
シンプルに暑すぎる。
たまらず5:30/kmにペースを落とす。
誰だ、直前の雨予報で残念がってたやつ!
晴れの方がきついじゃねーか!!
当初エイドは3.5kmおきに設営されると事前アナウンスだったが、たぶん暑すぎてそれぞれの中間地点に臨時エイドが設けられていた。
運営さん...
ありがとう...!!
圧倒的感謝。
雲一つないカラカラの晴天の下、走りの方はというと、エイドからエイドへ、エイド毎に水をかぶりながらなんとか走る感じ。
2km間隔となったエイドのおかげで
次のエイドまで頑張ろう...
次のエイドまで頑張ろう...
と、なんとか精神を保てていたが、これをマラソンと呼んでいいのだろうか...
そして、ヘトヘトになりながら
1周約7kmが終了。
よくロングディスタンスのトライアスロンは、3種目のフルマラソンに入ってその残りの距離に絶望するというが、自分に言わせれば
否。
走り始めて少し経過し、自身のボロボロの身体の状態を思い知り、残りの距離を嫌でも走らなければならないという状況に面して、初めて絶望するのである。
3周(ハーフ)までならギリギリいける。
それ以上はもたねぇ。
固形物はもう胃が受け付けないので、エイドごとにコーラを流し込み、自分を並走して走るBタイプの選手と思い込むことでハーフまで乗り切る作戦(←えw)
21km以降?
知らん!!
未来のことなど誰にもわからないのだよ!
今を頑張らないものに未来などやってこないのだよ!
実際には酷暑の中ひたすらハァハァ言いながら力のないフォームでスタスタと走る。
11時間切りの威勢はどこへやら完全に守りのページング。
具体的には6:00/kmほどのジョギングペース。
ただ今の自分にとってこれが充分すぎるくらいにキツい。
そして、
ハーフで終わり!!
ハーフで終わり!!
ハーフでリタイヤ(ry
と自分に言い聞かせ続け、2周、3周と周回をこなす。
本当はハーフまででも省略したくないくらいきつかったけど、キツい以外に書くことないので省略で。
中間のハーフ通過がだいたい手元で2時間1分ほど。
これ以上ペースが上がるとは到底思えないので、4時間半ほどかかることを覚悟。
ただ不思議と歩くという気はしなかった。
どんだけペースを落とそうが、歩くことはしない!
ドン!!!
いやでもコレ歩く人責められないですよ、それくらいキツい
あ、自分も脚攣ったw
歩きますw
正直ここまでランはコーラしか補給してないので(えw)、塩分を摂取する必要があることは分かっていた。
歩きながら攣った脚を休ませ、いけそうならすぐ走り出す。
次のエイドでは塩分を補給したいところだが、塩分タブレットさえ喉を通らない完全グロッキー状態だったが、タブレットを噛み砕きそのまま丸飲みでごまかす。
ただハーフを通過したことで残りの距離に絶望するというよりは、自分はその逆、希望を見出しながら走っていた。
あと3周走ったらもう走らなくてもいい。
自分はワインの半分理論では"もう半分しかない"と思うタイプなので、半分終わったらもう終わったようなもんである。
ただ危なかった。
これが今回7km×6周回だったから良かったものの例年の6km×7周回だったらヤバかった。
7周回するうちの4周目の入りとかどういうテンションで走ればいいんだ...
そして、塩分タブレットの甲斐もなく、28km,32km地点でもそれぞれ軽く脚を攣り、塩分タブレットが無くなったので、その度に小分けの種無し梅を数回粗食してコーラで流し込む。
4周回して午後4時頃になると風が吹き始めた感じがして、少し(ほ〜んの少しね)だけ涼しくなってきた気がする。
脚は相変わらず筋肉が硬直してバキバキだが、ヒールストライク、ミッドフット、フォアフットあらゆるフォームを試しながら残りの筋肉に総動員体制をかける。
しかしもうペースは6:00/kmを超え、6:30/kmを刻むラップもちらほら。
もうダメぽ。。。
人にはめちゃくちゃ抜かれるし、はじめのウエットスーツで擦れた腕の付け根が痛いし、コーラも飲みすぎてもう吐きそうだけど補給はしなくちゃいけないし、1人で参加してるからすれ違いでハイタッチとかしてる人とか見ると寂しいし...
と思ったが
待てよ?
俺にも声かけてくれる人いたな?
今更だが、このコースは海岸線の対面往復コースなので行き帰りのランナーがすれ違う形式なのだが、ランに入って1周目から俺に声をかけてくれる男がひとり。
俺は勝手に『社長』と呼んでいる。
(社長かどうかは知らんw)
たぶん30分差以内でランには入った感じがしたが、序盤は差が縮まってなくてあまり気にはしてなかったが。。。
なんか後半になって距離近づいてるぞwww
俺がバテたのか、向こうが飛ばしてるのか、俺がアイツで、アイツが俺で。
いやマズい。
このままだと追いつかれる可能性出てきたぞw
社長には約一ヶ月前の榛名湖トライアスロンにて自分が【☆絶★不★調☆】だっとはいえ(言い訳大事)、敗北をきしている。
最強ヒルクライマーとして同じ相手に二度負けるわけにはいかない
※当たり前ですが結構な人に負けています
しかも、社長、すれ違い時の顔色がめちゃくちゃ良くて、声かけの元気もいい。
こっちは死にそうな顔して
ゥス...
(超小声)
とかいう声にもならない死にそうな音出しながら走ってるのにw
事前の練習内容を見てみても充分すぎるスピードで走っており、かたや自分はこの1ヶ月満足にランの練習もできていない。
ここからラスト残り約15km
逃げ切る...
やれるか?
このヘロヘロの身体で
ヘロヘロ?
そんなタマじゃねーよな
(ミッチー好き過ぎる...)
気合いで
6:00/kmをギリギリ切るペースに戻す。
キツいのは俺だけじゃない。
キツいのはみんな同じだ(涙)
ただ残り2周
4周はなんとかこなしたが、
自分にとってこのペースでも充分過ぎるほどキツい。
体力ねえなぁオレは...
タバコは一度も吸わなかったんだけどなぁ...
(圧倒的これが言いたかっただけ...!!!)
エイドでもダラダラするのをやめるようにし、追いつかれないようひたすら時間を稼ぐ。
そして最終周回。
陽はまだ昇っているが、かなり涼しくなっており絶好のラストスパート機会
しかしこれ以上ペース上がらず。
なぜペースが上がらん...
もう7km先にゴールがあるのに思い通りに脚が動いてくれない...
バカもん
動かんかーっ
この脚がっ!!
ここまできたら途中の臨時エイドなんか飛ばせばいいものをつい足を止めてしまう。
俺は弱い...
それは事実だ...
ただこんな弱い自分だが
今日の勝負は俺がもらう!!!
全世界よ...
これが弱い男なりのへなちょこラストスパートだぁ!!!
こういった自分の弱い心に向き合って初めて人間は成長するのかもしれませんね
(誰だお前...)
ほんの少しだけペースが上がり、ラスト1kmを過ぎ、たくさんの応援が集う商店街の折り返し地点を抜け、時計を見ると17時28分の表示が。
6時スタートから数えて
現在11時間28分が経過。。。
やるしかない。
その後、細路地を駆け抜け、ゴールゲートが横目に見える状態で17時29分...
ここまで236.2kmのうち236kmきて、残り200mを飛ばせれば若干キリ良く11時間30分を切れる。
11時間30分を切れなければ、31分だろうが32分だろうが自分にとってあまり意味はないので、最後は足攣り覚悟でスパートをかける。
力のない走りでゴールゲートをくぐり、
実況のお兄さんが
ゼッケン1050番の選手
足取り軽く今ゴール〜
とアナウンス。
いや違うんですよ、兄さん。
最後足取りが軽いのはそこまでに自分の力出し切れずラクしてたってことなんですよ。。。
記録の方はというと3種目あわせた総合タイムで
【11時間30分23秒】
結局11時間半切れんかったか...
各種目ごとのタイムが
スイム 1時間11分
バイク 6時間5分
ラン 4時間14分
※トランジットはバイクの時間によせた
【追記】
ちなみに後に出た公式リザルトだと
スイム:1時間11分29秒(種目45位)
トランジット1: 3分28秒
バイク:6時間01分30秒(種目27位)
ラ ン:4時間13分56秒(種目89位)
総合記録:11時間30分23秒
スイム、バイクはいいとして
やはりランが遅過ぎた。。。
当初の11時間切りの目標なんて浅はかだった。。。
このブログ執筆時点(9/5)でまだリザルトは公表されてないが、
速報を確認すると最初に書いた通り総合33位。
バイクで21位だったから、単純計算でランで12人にも抜かれたのか。。。
ゴール後は、芝生のところに仰向けで倒れ込み、もうこれ以上走らなくていい幸福感と目標通りいかなかった後悔で複雑な心境だった...と言いたいところだけど、どちらかというと走らないで済む安堵感がかなり強かった(正直だなオイ)
年代別の順位の方はというと、
単純に数えると、自分は年代別で4番目のゴールだったのはすぐにわかったが、総合上位は年代別表彰から除かれるというトライアスロン特別ルールにより、自分の中では繰り上げに近い形で年代別1位が確定。
これについては、本当に正直にいって、微妙な感情を抱く。
総合上位6名の中に30-34の選手が3人もいるので、総合33位の自分が年代別1位?
なんかラッキーというよりかは
自分の中で納得がいかないんだろうな。
これが目標通り11時間を切っての年代別1位だったらもう少し胸を張っていたのかもしれない。
ただ、それは贅沢というか、練習してない自分が悪いというかw
自分の順位に納得できないなら、また来年出て自分の納得のいく結果を出せばいいだけの話だ。
俺はたぶん出ないけど
だってキツいんだもん...
だが翌日の表彰会場で総合上位陣の顔ぶれと名前入りの盾を見て(総合入賞者の盾って確か名前入ってたよね?)、俺も名前入りの盾が欲しいと思った。
(年代別1位の盾には名前無かった)
昨日あんなキツいコースを走って、ゴール後はもう二度とやらないと言っておきながら、次の日にはやっぱり総合入賞してみたいですもんな。
俺もそうだけど、何回もトライアスロンしてる人たちって記憶力ないんじゃないかと思うw
いやまあキツい以上に達成感が勝るという感情は理解できるが。
そんな感じで、トライアスロン始めた頃から憧れ続けてきた夢の舞台・佐渡トライアスロンのロングディスタンスは思いがけず?良い結果で終わりとなった。
さて、人生で一度しか味わえないロングディスタンスのトライアスロンは終わっちゃったし、全然大した事なかったな!(良く言う)
そして最後に
佐渡が島の方々、
運営のスタッフ、ボランティア、
共に競い合った選手の皆様、
事前の郵送資料に同封されてた応援メッセージくれた若きトライアスリートよ
(↑俺なりには頑張ったつもりだぞ)
みんな本当にありがとう!!!
本当に最高のトライアスロンでした!!
それでは皆様またどこかで!!
さあ次は何をしようかな!
(ドンデン山荘より佐渡が島を一望)
to be continued...